頭陀袋  一字庵通信

頭陀袋 一字庵通信 bV5  2024年1月21日

 皆さん、こんにちは。三年ぶりに頭陀袋を一杯にして、一字庵が戻ってきました。 長い間の雲隠れご心配おかけしました。私もまもなく八十の誕生日を迎えます。 近年は年中行事のように入退院を繰り返しつつも、細々と調査資料の整理をし、念願の『田上菊舎和歌集』や『田上菊舎年譜集成』を編集・刊行することが出来ました。 たくさんの方々のお支えのお蔭であり、御礼を申し上げます。
 さて、今年も恒例の子ども新春俳句相撲大会が太翔館(豊北町歴史民俗資料館)で行われました。 NHKや民放テレビ局、新聞社の取材も入り盛況でした。
菊舎顕彰会の俳句相撲は、平成十五年(2003)年秋、菊舎生誕地の田耕小学校の児童相手に始めました。 その時は体育館に集まった全校生と、菊舎俳句カルタ(大判で手作り)取りもしたと記憶しています。 それから二十年間、顕彰会の名物行事として、幼児から大人までを相手に各地で俳句相撲を開催しています。 俳句を通して、菊舎の願いのこもった地域文化の発展に寄与したいと思います。
一月十八日、豊北小学校五年生三十五名が、豊北町にちなむ四股名をつけた八つの班に分かれ、取組表に従って俳句で勝負。 東西の団扇の数の多い方が勝ち上がっていくトーナメント方式です。佳句が僅差で落ちたり、ハラハラドキドキの相撲でした。結果は次の通りです。

横綱土井ケ浜「すごろくや家族で遊ぶもりあがる」
準優勝 敢闘賞鬼の岩「かめ山のかいだんのぼる初日の出」
殊勲賞河豚の海「初日の出雨雲かぶり見えぬ朝」
技能賞梨の山「初日の出まぶしい朝にあいさつす」
角島湖「夜はふける上がれぬすごろく目をこする」
白滝山「お年玉たいきんもらって初笑い」
太翔士「初日の出きれいな海にきらめくよ」
二見万重「すごろくをしようと思い人集め」
一字庵賞(個人の部)「妹の寝顔見るなり初笑い」 今西 栞

これから小学校に投句箱を置き、顕彰会が児童たちの俳句を集めて指導にあたることになりました。 素晴らしい日本の言葉と自然に、心を寄せてくれることを大いに期待しています。 そして、時折、会のホームページに発表できればと思っています。
一字庵十一世 岡 昌子


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